撮影 TECHNICAL
あおる【あおる】
キャメラを上に向けて撮影する事。
あごあし【あごあし】
あごは食事代、あしは交通費、指す。
使い方:このロケはあごあし込み
足【あし】
「三脚」の俗称。「ライトスタンド」を意味する事もある。
後ピン【あとぴん】
フォーカス(ピント)が被写体にあっておらず、後ろにあっている状態。
反対語:前ピン
ありもの【ありもの】
新規に購入や手配をしないで、手近にあるもの。
使い方:ありもので済ます。
ENG【いーえぬじー】
「Electronic News Gathering」の略。ハンディ型ビデオカメラによるロケの総称。
板付き【いたつき】
シーンの冒頭から画面上に登場人物が立っている事。
関連語:フレームイン
位置決め【いちぎめ】
撮影する物品を配置する位置を決める事。人物の立ち位置の意味で使われる事もある。
1K【いちけー】
録音の際、テープの冒頭に入れる1kHz(キロヘルツ)の基準音。
行って来い【いってこい】
「往復」の俗称。
インサート【いんさーと】
連続している映像に、別の映像や音声を挟み込む編集の技法。
関連語:インサート撮影
インサート撮影【いんさーとさつえい】
本編の撮影の後などにインサート編集用に人物や物を撮影する。
イントレ【いんとれ】
俯瞰撮影をする際に使用する組み立て式の足場。
映画「イントレランス」にて多用されたためこう呼ばれる。
ウエストショット【うえすとしょっと】
人物を撮影する時のサイズ。おおむね腰から頭までが写るサイズで「WS」と記す。
うるさい【うるさい】
1.被写体以外によけいなものが写り込んでいる状態。
2.画面全体がごちゃごちゃしていて視点が定まらない映像。
エレン【えれん】
エレンクリップのこと。撮影現場で物を挟むときに使う大きいクリップ。
宴会【えんかい】
画面に映っていたらダメなものが映り込むこと。
おかま【おかま】
三脚の脚部にヘッドを取り付ける部分。おわん型になっていることによる。
おさえる【おさえる】
1.暗いところに照明で当てること。
2.人物の顔がテカった時にメイクさんがテカリを抑える。
おしり【おしり】
おわりのこと。女性スタッフがケツの代わりに使う。
類義語:ケツ
押す【おす】
予定時間を過ぎてなお作業が終わらない事。
追っかけ【おっかけ】
車の撮影で被写体の後ろから追っかけながら撮る技法。
類義語に引っぱり・並走
オープン【おーぷん】
「屋外撮影」を意味する。
オンマイク【おんまいく】
マイクを近づける事。
オンリー【おんりー】
映像はなくノイズ音や声だけを収録すること。英語の「ONLY」から。
使い方:オンリー録り
街録(外録)【がいろく】
街中を通行中の人に意見を聞いて、それを撮影すること。ニュースなどの中で、あるひとつの事柄に対する市民のいろいろな声を紹介したい、またアンケートなどを取りたい場合に行う。
カチンコ【かちんこ】
シーンナンバー・カットナンバー・テイクナンバーの書いた板。映像と音声を合わせるために録画のあたまに入れる(同期をとる)(類義語にボールドやスレート)デジタルスレートはタイムコードがLEDで表示できる。
かぶる【かぶる】
1.被写体の前に余計なものが写り込む事。
2.録音の際、必要な音に不必要な音が重なる事。
カポック【かぽっく】
照明で光を反射させる発泡スチロールの板。(本来は建築用の断熱材)
類義語:ホームコア
上手【かみて】
撮影する側から見て右側。カメラに向かって立つ出演者からは左側。
反対語:下手
カンペ【かんぺ】
カンニングペーパーの略。撮影中に演者にコメントや情報を見せる紙。
技打ち【ぎうち】
「技術打ち合せ」の略称。映像を撮影・収録する際に、演出担当と撮影、照明、録音などの技術担当が打ち合わせをすること。
クルー【くるー】
カメラマン、助手、音声で構成される一つの撮影班。
グループショット【ぐるーぷしょっと】
1.数名のグループを写したショット。
2.多数の物品を並べて撮影する事。
ケツカッチン【けつかっちん】
タレントや撮影場所などを押さえられるギリギリの時間。この時間までに終わらないと必要なカットを撮りこぼす事になる。
ケツボールド【けつぼーるど】
カチンコをカットの最後に上下逆さに入れること。
けられ【けられ】
画面の四隅が何らかの原因によりさえぎられる事。「ける」とも言う。
香盤表【こうばんひょう】
テレビ・映画等の撮影に備えて作成される表。歌舞伎の世界から来た言葉。シナリオの完成後、各シーンや、内容、登場人物、その他の情報が、撮影する順番と撮影日程ごとに書き綴られた一覧表のこと。
シズルカット【しずるかっと】
CM撮影において料理や食材をきれいに撮るカット。
セッシュ【せっしゅ】
背丈の低い人または、物に台などで下駄をはかせ高くする撮影技法。ハリウッド俳優の早川雪州の背が低かったことからきた外来語。
てっぺん【てっぺん】
夜中の12時のこと。24時をてっぺんとして、25時、26時と言う。
テレコ【てれこ】
物の位置を入れ替えたり、順番を逆にしたりすること。
中空き【なかあき】
スケジュールの都合等で空き時間ができてしまう事。
長玉【ながだま】
「望遠レンズ」の俗称。焦点距離の長いレンズ。
なめる【なめる】
被写体の手前に、人物の一部や物品の一部を画面に入れる事。
盗む【ぬすむ】
撮影時において、写り込む物や人物をカメラポジション等の都合で、不自然に見えない範囲で本来あるべき位置からずらして配置する事。
ハイアングル・俯瞰【あいあんぐる・ふかん】
高い位置から撮影する事
ハイハット【はいはっと】
ローアングルを撮影するために、三脚の雲台だけを低い位置にセットするための器具。
「五徳(ごとく)」とも呼ばれる。
バウンズ【ばうんず】
被写体に光を直接当てるのではなく、反射させて当てる事。
使い方:カポックにバウンズする
はける【はける】
被写体がフレームの外に出る事。
箱馬【はこうま】
木で作られた箱。時には台、時には椅子、時には脚立代わりにもなるとても便利な箱。
バストショット【ばすとしょっと】
人物を撮影する時のサイズ。おおむね胸から頭が写るサイズで「BS」と記す。
バミる【ばみる】
出演者や物の位置を床に貼ったテープで指定すること。出演者が舞台袖から出てきて所定の位置で止まってセリフを言う場合や、場面転換などの時間がない場合でも、位置をあらかじめ決めて印をつければスムーズに行く。
ばらす【ばらす】
1.ライトのフォーカスを調整して光の当る範囲を広げる事。
2.スケジュールをキャンセルする。手配していたスタッフや出演者をキャンセルする。
3.組み立てていた機材を再び分解する。
4.撤収する。解散する。
ハレ切り【はれきり】
ハレーションの原因となる光が、レンズに入らないように遮光する事。
ハレーション【はれーしょん】
撮影時、光が鏡筒やレンズに乱反射し、全体に光がかぶる状態。
ばれる【ばれる】
画面の中に本来写ってはいけない撮影機材やケーブル等が写り込む事。
類似語:見切れる
ハンディー【はんでぃー】
カメラを三脚に据えず、手持ち撮影を行なう事。
反時計【はんとけい】
撮影する物品などを、時計の針の回転とは逆の方向に少し回転させる事。
反対語:時計
引っぱり【ひっぱり】
車の撮影で被写体の前につけ走りながら撮る技法。
フカン撮影【ふかんさつえい】
高い位置から見下ろして撮影すること。あおりの逆。
フラット【ふらっと】
照明の光を均一に当てる事。
フリッカー【ふりっかー】
画面のちらつき。
フルショット【ふるしょっと】
人物等の被写体の全体を写す画面サイズ。 「FS」と記す。
プレイバック【ふれいばっく】
録音や録画したものを再生する事。
べた【べた】
1.カメラを低い位置にセットする事。 三脚を可能な限り低い位置にセットする事。
2.陰影がほしいのに均一にライトが当てられている様。
便箱(便利箱)【べんばこ・べんりばこ】
箱馬に似た形をしているが、中にくさびやパッキンが入っている。箱馬の代わりにもなる便利なやつ。
前のり【まえのり】
1.遠方地のロケ等で、前日に現地に入り宿泊する事。
2.スケジュールに先行して作業を行う事。
巻く【まく】
急ぐ事。予定より早める。予定を過ぎているので、早めに進行する。
待ち【まち】
待つ事。なんらかの事情により作業が一時的に止まる事。
風景撮影等で、天気の状態が最良になるのを待つ時間。
目高【めだか】
目の高さ。目の高さから撮影する事。
モアレ【もあれ】
ビデオ映像で、細かい腺が多数ある場合それが干渉して発生する綾模様。
漏れる【もれる】
1.ライトの光が意図しない部分まで照らしている様。
2.目的以外の音が外部から聞こえる事。
八百屋【やおや】
水平の台に置かれた物品を撮影する際、八百屋の台のようにカメラに向けて台を傾け、撮影しやすくする事。
寄り【より】
1.バストショットやアップショットなど、比較的寄った映像を指す。
2.現在の画角より寄った映像。
ロケハン【ろけはん】
ロケーションハンティングのこと。撮影前の下見。
わらう【わらう】
画角の中にあるじゃまな物を画角の外にだすこと。新人は「笑う」とまず区別がつかない。